そう云えば、何の資格も要らないアニメーション専門学校の講師を始めて久しい。
新人研修で行った某専門学校の大阪校で予定外の教壇に立つことになる。
事前の心積りが無かったので、シドロモドロの今で言う文字通りの「滝汗」
上手く自己紹介しようと呼吸を整えているつもりが、息を呑むばかりで吐き出せない過呼吸状態。
大阪気質の学生は、そんな私を見ながら冷やかす事も無く楽しげで親しみやすかった。
しかし、当初の専門学校は決して居心地の良い処ではなかった。
あれから丸25年になる。
その間、デジタル作画に力点を置きあっちこっちの専門学校や大学のアニメーション講座も担当した。
1~2年前からアナログ作画からデジタル作画に移行を模索するプロダクションも増える傾向にあって
その方面からの打診も増えつつあるが、単発過ぎて継続的な稼ぎにならない。
極稀に遠方の地方校から打診もあるが、移動に関わる問題で進展しない。
職業としての専門学校講師は、自分から辞任しない限り問題無ければ長期年数の契約となるので
同業他校からオファーが来る事は滅多に無い。
いま、週一で通っている某専門校もそろそろ居心地が悪くなってきたので、他校への鞍替えの為
一年掛けて売り込み中である。
今年の春までは作画監督の依頼もあったが、めっきり減った。
現役のアニメーターとしては47年目の夏だが、厳しい冬が待っている。